2022.07.28

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作家選書棚「あえての世界」好評開催中

作家選書棚「あえての世界」好評開催中

『ダ・ヴィンチコード』訳者 越前敏弥さんご来店

7月21日(木)、翻訳家の越前敏弥さんが来店された。
越前さんには、作家選書棚「あえての世界」企画で選書いただいている。

選書は、「発見×連想ギャラリー」という店内の一番奥で展開している。「発見×連想ギャラリー」自体、文芸・コミック・ライトノベルというジャンル別の棚配置にしておらず、9つのキーワード(感じる、学ぶ・知る、繋がる・伝える、暮らす、遊ぶ、生きる、旅立つ)に沿って、色んなジャンルの本を配架しているコーナー。実際に来店いただければ実感していただけると思うが、「本好きにはたまらない、何時間でも滞在していて楽しい空間」だと手前味噌ながら思う。「発見と連想」がテーマのコーナーに一番奥で鎮座する「作家選書棚」は、我々書店員からお客様へ「新たな日常に新たな発見を、本を通してより豊かな生活」&「読書体験」を提供するダ・ヴィンチストアの目玉企画である。


「作家選書棚」第1回目は「できるまで」というテーマで25名の作家・漫画家の方々に「ご自身が作家になるまで、作品を生み出すまでに読みこんだ資料、本ができるまで」に関する選書をしていただいた。
第2回の「あえての世界」は、「あえての名作」「あえての変化球」「あえての○○」といったそれぞれの世界観で、あえて推したい大切な本をご紹介。越前さんの「あえて」は「あえての超古典」「あえてベストセラー」「あえてロングセラー」「あえて最晩年作品」「あえてデビュー作」と選書1点ずつにテーマがある。


コーナーにあるPOPは、越前さん直筆。オススメコメントを書いてくださった。ご来店時の色紙も掲出。


「発見×連想ギャラリー」壁面にある9つのワード


選書企画の裏側


選書企画の良さは、なんといっても新しい本との出会いにある。「あの人がこう薦めてくれるなら読んでみよう」「こういうお話は面白そうだ」「推しが読んでいるなら読んでみたい」など。そして何よりも、自分の知らない世界に対する知的好奇心を刺激される。その点において、第2回目では、長年にわたり第一線として海外文学に関わってこられた翻訳家の越前さんにもオファーしたいと思ったのだ。「海外文学頑張れ」「もっと海外文学読まれて欲しいな」の気持ちも企画に込めて。


翻訳書を通じた新しい世界

あまり読書をしない方にとっては、海外文学は敬遠されがちである。外国語の名前が覚えられない、土地勘がない、文化が違いすぎて分からないなど、理由はさまざま。(かく言う筆者も名前が覚えられないまま読み進めることが多々ある)
原書で読める語学力がなければ、翻訳書で読むしかない。良訳文で読むと海外文学への苦手意識が少しは減るのではないか、と思う箇所が越前さんの著書『翻訳百景』の一節にある。翻訳教室での生徒の訳文と越前さんの訳文の比較部分だ。原文とそれに対する訳文がいくつか提示されていて、たった一文の訳だが訳文の違いで、日本語で受ける印象が全く変わることに気が付かされる。
そうやって少しずつ翻訳書に触れていってほしい。日本の小説も面白いけれど、世界にも面白い作品がたくさんあるのだから。どこから読んだらいいか分からない場合は、『はじめて読む!海外文学ブックガイド』(河出書房新社、越前敏弥著・金原瑞人著・三辺律子著・白石朗著・芹澤恵著・ないとうふみこ著)を参考にするのも良い。

これはニッチな言語の作品ばかり読んでいる筆者の体験であるが、筆者が読んでみたいと思ったとある外国語の作品は、1970年代に原書・翻訳書が絶版になっていた。読もうとしたら古書店や研究機関の図書館を捜し歩かねばならない。研究者でもなかなか見つけられないというから、一個人の趣味ではなかなか難しそうだ。また、原書の評判は高くとも、色々な問題で翻訳版が出ない作品もある。そう思うと、日本語で読める幸せが高まり、翻訳書に憑りつかれたようにせっせと読む自分がいた。



「発見×連想」を楽しむと、知的興奮&好奇心が高まりお財布の紐が緩くなってしまう魅惑的な場所。店内をくまなくご案内して、越前さんにも数冊お買い上げいただいた。
店内ツアーの最後は、『ダ・ヴィンチコード』と『翻訳百景』のサイン本作成&来店記念の色紙を書いていただく。越前さんの似顔絵ハンコが可愛らしく、ファンにはマストアイテムのサイン本だ。サイン本販売の情報はこちらにて。(なくなり次第終了予定)



余談だが、フードファイター業にも精を出されて各地で食べ歩きをされている越前さんにとって、角川食堂のカレーは、今回のところざわサクラタウン訪問の裏目的でもある。越前さんの編集担当として関わっていたTさんが、カレー開発に関わっていたからだ。日々ここに通う書店員が考えるところざわサクラタウンオススメ順路は、ランチに角川食堂のカレーを食べ、満腹になったところで、2Fのダ・ヴィンチストアで本の良さに埋もれる。そして、角川武蔵野ミュージアムのエディットタウン-ブックストリート&本棚劇場のコース。週末のミュージアムは混んでいるので、本とじっくり向き合いたければ、平日の滞在をお勧めする。本に一日中囲まれる幸せをご堪能あれ!


来店記念の色紙と来訪記ペーパーはこちらにて展開